グローバルナビゲーションへ

本文へ

ローカルナビゲーションへ

フッターへ



ホーム >  内視鏡センター >  大腸カメラ

大腸カメラ






大腸カメラ検査とは?

肛門から内視鏡を挿入し大腸の全体と小腸の一部を観察する検査です。
“がん”の死因順位で女性は第1位、男性は第2位である“大腸がん”を発見、または予防するための検査です。

“大腸がん”のほとんどは良性ポリープが悪性化(“がん化”)することで発生します。言い換えれば”がん化”する前の段階である良性ポリープのうちに切除してしまえば“大腸がん”にならずに済むのです。大腸の良性ポリープのほとんどは大腸カメラ検査のときに発見次第、同時に切除が可能です。
残念ながら便潜血検査ではこの良性ポリープは発見できません。大腸カメラ検査を受ける必要があります。
健康診断の便潜血検査で異常を指摘されたので大腸カメラ検査を受けたら“大腸がん”が発見された。よくあるケースです。しかしその時点ですでに“進行がん”となっていて腸の切除術を必要としたり、転移によって根治切除術ができないこともあるのです。とある患者さんのケースを紹介しています
せめて“大腸がん”検診で便に血液が混入していた場合(便潜血検査陽性)は早めに大腸カメラ検査を受けて下さい。

40歳になったら便潜血検査の結果によらず大腸カメラ検査を受けることを推奨します。当院長も40歳で初めて受けた大腸カメラ検査で中等度異型の腺腫(放置すると“がん化”していたかもしれないポリープ)を切除していただきました。

これまで大学病院、総合病院で“大腸がん”の検査から治療まですべての段階に関わってきましたが、予防できたはずの病気で苦しむ患者様をこれ以上見たくはないのです。
「まだ子供が小さいので何とかなりませんか?」
「子供が独り立ちしてやっと自分の生活が楽しめると思った矢先なのに・・」
「何一つ悪いことはしていない、今まで一生懸命に家族のために・・」
あまり思い出したくない患者様の言葉です・・・一人一人の顔が思い出されてつらくなります。

大腸カメラ検査を受ける頻度については存在した大腸ポリープの大きさ、数、顕微鏡検査(病理検査結果)によるので個別に説明させていただきます。

もう一度・・・”定期的な大腸カメラ検査を受けることで“大腸がん”は予防が可能です。”


どんな病気が分かりますか?

悪性疾患 大腸がん(結腸がん、直腸がん) 特殊光観察や拡大観察で粘膜内にとどまるがんと判断できれば内視鏡的に切除が可能です。
良性疾患 大腸線腫(大腸ポリープ) ほぼ全ての大腸癌の原因であり内視鏡的に切除が可能です。
大腸炎 潰瘍性大腸炎などの炎症性腸疾患(IBD)や虚血性大腸炎、過敏性腸炎(IBS)、腸結核やアメーバ赤痢などの感染性大腸炎
その他 粘膜逸脱症候群、大腸憩室症など


検査はつらくないですか?

限りなく苦痛をゼロに近づけるために
当院では軸保持短縮挿入法と水浸法により痛みの原因となる大腸の過伸展をさせることなく内視鏡を挿入します。しかし内視鏡が肛門を出入りする感触、もぞもぞとお腹の中を動く感触は人によっては大変不快に感じてしまうことがあります。そこで当院では鎮静剤を使用して眠っている間に苦痛なく検査を受けていただきます。検査中は痛みも不快感もありません。眠ってしまうのは逆に怖い・検査中のご自分の腸の様子を見たい、などのご希望があれば入眠剤を用いない検査も可能です。
院長は当院開院までに8割以上は鎮静剤を使用せずに大腸カメラ検査をしてきました。苦しくないカメラ挿入に自信があるからです。内視鏡機器についても最新の体に負担の少ないシステムを導入しています。
下剤について
大腸カメラの前日は検査のために特別に作られたレトルト食品を食べていただきます。
普段から便秘気味の患者様には数日程度前から便を柔らかめにする内服をしていただきます。
これらの工夫によりなるべく少ない下剤の内服で検査を受けられるようにしています。
最近の下剤はそうでもないのですが下剤の味が苦手な患者様もいらっしゃいます。当院では数種類の下剤を用意しています。
それぞれの下剤には特徴があるため患者様の年齢や持病などで使い分けをします(医学的な理由でご希望に添えないこともあります)
味を感じずに飲むためのちょっとした工夫をコラム、または院内の動画に準備中です。

下剤を内服しない大腸カメラ検査について
最近、鎮静剤で眠っている間に胃カメラから強制的に下剤を注入することにより”下剤を自分で飲まなくても検査が可能”な施設もあります。
効果を確認しながら自分のペースで内服する本来の方法よりも危険な方法です。


どのくらいの時間がかかりますか?(検査の流れ)

 1. 受診
正確な検査のために事前に受診をお願いしています。
お薬手帳など、現在内服しているお薬が分かるものをお持ちください。
安全に検査を受けていただくための最低限の採血検査をさせていただきます。
他院や健康診断の採血結果などがあればお持ちください。
 2. 検査前日
食事は特別に作られたレトルト食品を摂っていただきます。
夕食は遅くとも午後8時までに済ませて下さい。就寝まで水、お茶、ジュースなどは自由です。
就寝前に下剤(10ml)を内服していただきます。
普段の内服薬については個別にご説明します。
 3. 検査当日の朝
朝食は摂らないで下さい。
水、お茶、スポーツドリンクなどの摂取は自由です。コーヒーやジュースは控えて下さい。
普段の内服薬については個別にご説明します。
 4. 来院、検査準備
事前に説明した時間までに来院・受付をしていただきます。トイレ付きの専用個室で下剤の内服をしていただきます。
お腹が空っぽになった患者様から順番に検査を受けていただきます。
検査準備室に移動して点滴を受けていただきます。
前日にご自宅で半量の下剤を内服し、当日は院内で残り半量の内服をしていただく方法、当日午前中にご自宅で下剤の全量を内服していただく方法についても順次取り入れる予定です。

 5. 検査
鎮静剤で眠っている間に検査をします。10~15分程度です。
使用した鎮静剤の種類によっては検査後に目を覚ますための点滴をします。
 6. 検査後
回復室にて休憩していただいた後に検査結果をご説明します。
検査後のお食事や普段の内服については個別に説明させていただきます。
体質によっては鎮静剤の影響が残ることがあるので安全のためにご自分で運転しての帰宅は控えて下さい。
女性の患者様のためにメイク室を用意しています。


ポリープ切除術

“大腸がん”の大部分は良性のポリープが“がん化”することによって発生します。
言い換えれば、大腸カメラ検査で大腸ポリープを発見し切除することにより“大腸がん”は予防可能と言えます。
当院では大腸カメラ検査中に切除すべき大腸ポリープを発見した場合はポリープ切除術を同時に行うことが可能です。切除したポリープは回収し病理専門医により病理診断(顕微鏡にて悪性度を検査します)がなされます。後日その結果をご説明します。
ホットバイオプシー

小さなポリープに対して行われます。鉗子(かんし)でポリープを掴み焼き取ります。
ポリペクトミー

リング状のワイヤーを正常粘膜であるポリープの基部に引っかけて切り取ります。ワイヤーに電気を流して焼き切ることもあります。
EMR(粘膜切除術)
平坦な病変に対して行われます。ポリープの下に液体を注入し病変を浮かせることによりリング状ワイヤーを引っかける部分を作ります。通電して焼き切ります。



費用はどのくらいですか?

1割負担 2割負担 3割負担
観察のみ 2,000円~程度 4,000~程度 6,000~程度
観察+生検(病理検査) 3,000~5,000円程度 6,000~10,000程度 9,000~15,000程度
観察+ポリープ切除術 6,000~8,000円程度 12,000~16,000程度 18,000~24,000程度
必要な血液検査、診察料、点滴、薬剤などについては別途費用が発生します。
ポリープ切除術についてはポリープの数や部位で費用は異なります。“手術”なので加入している保険によっては補償が受けられます。
施設によって表記してある費用が異なることがありますが、保険診療であれば実際にかかる費用は同じです。血液検査代や薬剤代が含まれた表示かどうかなどで異なってきます。